蒸しっとして暑い夏。お祭り、海水浴、スイカ割り。楽しい行事も多い季節である。
ただ、内向型+95%インドア派な私にとっては暑くて夏バテとの戦いの季節である。
そんな私にも、密かに楽しみにしているものがある。
それが花火だ。ただし、私は花火大会にはいかない。
私は昔から大きな音が苦手で、運動会のピストルの音や打ち上げ花火の音が怖くて、耳をふさいで過ごしていた。
一番古い記憶は、小さい頃地元の花火大会に行った時だ。屋台で親に買ってもらったかき氷やわたあめを食べて楽しんでいた。
その後、家族でメインイベントを見るために場所を選んだ。割と近くで見られるいい席だった。
ところが、夜空に光が上がった瞬間、爆発したような音が響いた。
皆の歓声を一瞬打ち消すほど大きな音。
周りが上を向き笑顔を見せる中、私だけは下を向いて泣きそうになった。怖くてたまらなかった。
結局、私だけ室内から見ることになった。
ガラス越しでも色鮮やかな花火の美しさは覚えている。
それから無理に花火大会に行くことはなくなった。代わりに家から少しだけ見える花火を見て夏を感じるようになった。
それ以降打ち上げ花火を外で見たのは1度だけだ。
それも別の用事で行った場所で、たまたまイベントで上がった打ち上げ花火だった。結局耳をふさいで見ていた。
それでも、夜空の星と一緒に色とりどりの光を放つ花火は、昔と変わらず綺麗だと思った。
そして現在、相変わらず音が苦手な上に、虫も苦手ということで、手持ち花火でギリギリである。
たぶんこれからも打ち上げ花火を自分から見に行くことはないだろう。これからもニュースで見て、夏を知るのだ。
それでもたまに、数年に1度だけ、ガラス越しじゃない夜空を彩る花火を見てみたくなる。
怖いのに、あのとき視界いっぱいに広がった大きな夜空の光が、今でも忘れられない。

コメント