読み物【心】

うまく言葉にできなかったことや、心の奥に残っていること。
記憶をたどって、内面を観察しています。

エッセイ・読み物

濡羽色に染まる

知能も高いと言われる烏。外に出ると、よく見かける鳥だ。彼らの艶やかな翼に見惚れることがある。昔の人が濡羽色と表現した美しい黒色。日に当たれば光を反射して白く見えるはずなのに。青や紫がかった黒を残したまま美しく煌めく。どんなときでも存在感を放...
エッセイ・読み物

過去の敵影に不敵に笑え

私はとある人から言われた言葉をずっと覚えている。「お前に良いところなんてない。」頭の中で反響が止まない。もうずいぶん前のことだ。友人と話していたとき、友人が「あなたにもいっぱい良いところがあるよ!」と褒めてくれた。ただ、その会話を聞いていた...
エッセイ・読み物

ある劣等者の空想

「落ちこぼれ」なんて聞こえた。拾ってしまった音。でも、悲しくはなかった。だって、そんなの誰より自分が知っていたから。悲しいと思わない自分が、虚しかった。落ちこぼれ。そう言って、まだ何者でもなかった私に指をさしたのは、皮肉にも大人だった気がす...
エッセイ・読み物

私が推しを隠す理由

私は推し活が趣味だ。しかし、その推しを好きなことは隠してしまうことが多い。正確にいうと、推しを共有できる人がかなり限られるのだ。同じ推しが好きでも、推しについて語り合える人と、そうでない人がいる。これがもう少し幼い時ならわかる。オタクや推し...
エッセイ・読み物

自分に合わせた靴で歩く

靴を買うときは、自分の足のサイズより少し余裕がある方がいいと聞いた覚えがある。物心ついたときにはすでにその選び方を知っていた。靴擦れもしにくいし、歩いていて楽だ。ただ、一度だけ足のサイズとほぼ同じ靴を買ったときがある ベージュ色のおしゃれな...