憧れたシルエット

昔は手放せなかったジーンズ。どんなトップスや季節にも似合う万能なズボンだと思っていた。

そんなジーンズをここ数年は選ばなくなり、クローゼットに眠っている。

昔はジーンズを履いておけば、とりあえず間違いはない、という気持ちがあった。

ジーンズの色や形次第で雰囲気が変わる。

そして自分の体型にあった形を見つけたときは嬉しかった。

そして裾の長さを調整して唯一無二のズボンになる感じも好きだった。

しかし、ジーンズではなく新たな魅力を見つけたのだ。

それはスキニーであった。

きっかけはスタイルが良い先輩だった。
タイトなスキニーを履き、上は少しフェミニンなゆったりしたトップスを着た姿がその時かなり衝撃だった。

ジーンズの質感では出せない別の美しさに魅了されたのだ。

別の先輩も同じようなスキニーを履いていた。
ただ、トップスは綺麗なブラウスで、雰囲気がまたガラッと変わった。

私がスキニーの奥深さを知ってしまった瞬間だ。

それからしばらくスキニーを好んでいた。まぁ、好みはした。

でも、自分で履いて姿見を覗いたら、がっかりした。

え、イメージが違いすぎるのだが…。

そして、気づいてしまった。

あの先輩たちのスタイルとチョイスだから良かったのだ。

スキニーに憧れたんじゃない。先輩たちのスタイルに憧れたのだと。

こうして、私は数十秒くらい姿見の前で膝をついたのだった。

それからは自分の体型に合う形、素材、動きやすさを重視してズボンを選ぶようになった。

ジーンズは今も好きである。似合う人を見るといいな、と思う。

そして過去のジーンズは今もクローゼットに眠っている。

別に「いつか痩せたら履こう」なんて考えてるわけじゃない。

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