色褪せないガラケー

久しぶりに帰省した。私の部屋には小さい頃から変わらず学習机が置いてある。今では、ここで机に向かうこともほとんどない。

全然開けていなかった引き出しを興味本位で開けてみた。

相変わらず中はぐちゃぐちゃ。片づけたつもりで押し込まれた物がたくさん詰まっていた。

その中から水色のケータイを見つけた。

それは初めて買ってもらったケータイ。スマホではなくガラケーの時代。

独特の「パチリ」という音を立てて、二つ折りのケータイを開いた。

電源はつかない。充電が切れているのだろう。充電器はどこにあるか知らない。

Cタイプではない専用の充電器がいるからだ。なつかしいなぁと感じる。

当時の新しめのモデルで、その色から目が離せなかった。

予算オーバーで親も渋っていたが、勉強を頑張る、ちゃんと大切に使うと、自分なりに精一杯プレゼンしたのだったか。

無事手に入れたときの喜びは計り知れなかった。

ずっとどこに行くにも持ち歩いた。

連絡用としてだけではなく、動画を見たり、友人とメールをしたり。

フリック機能なんてない時代。ボタンをカチカチ押して、メッセージを書く。

その動作自体が楽しかった。

今の相棒は1枚の板のようなスマホ。

カチカチなんて音はなく、画面を滑らせて効率よく文字を打っていく。見やすさも使いやすさも段違いだ。

おまけにきれいな写真も撮れる。デジタルカメラまで必要がなくなった。

今のスマホも、もちろん気に入って買ったものだ。

ただ、原点のガラケーは今でも見れば好きだな、と感じる。

きっと私のもの選びのルーツは、この初代相棒から始まったのかもしれない。

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